トップページ >> にいがた「緑」の百年物語とは >> はじまり >> 第一章 運動のはじまり >> 呼掛け人会提言


呼掛け人会提言

 

 飯豊連峰や上信越県境の山並み、日本海に浮かぶ佐渡と変化に富んだ海岸線、信濃川・阿賀野川の悠久の流れ、実り豊かな田園と里山−ふるさと・新潟の自然は四季折々に美しい姿を見せ、私たちに大きな恵みを与えてくれます。
  21世紀を目前にしたいま、新潟の将来を考えるとき、さまざまに思いが巡ります。20世紀の100年、私たちは物質的・経済的な豊かさを手にした反面、自然の恵みを忘れておろそかにし、地球は人間の活動のために汚染され、傷ついてき ました。緑は減少し、山村や森林も荒廃しつつあります。人々の心も疲れ、すさんできました。今や、物の豊かさよりも心の豊かさが求められています。21世紀には自然環境と調和した共生型社会の実現に向け、新たな行動が望まれます。その取り組みの一つに、木を植え、緑を守り育てることがあります。木々のつくりだす緑の空間は、自然災害を防ぎ、さまざまな野生生物を育み、清らかな水と空気をつくり、美しい風景と潤いのある豊かな文化を創造します。私たち県民がふるさとに誇りを持ち、生き甲斐を感じながら生活していくためには、先人達の慈しんできた新潟の風土を見つめ直し、その素晴らしさを実感するとともに、いっそう緑豊かなふるさとづくりへの努力が必要です。豊かな緑は、地球温暖化を防ぐ大きな役割も果たしてくれます。
  以上のような思いから私たちは、新潟から世界に向け、木を植え、緑を守り育てる運動を提唱することにしました。この地に生を受けた者として、「にいがた」を世界に誇れる緑のふるさととし、未来に引き継ぎたいと願っております。また、地球市民として地球環境を守るために貢献したいと考えます。
  このため、「緑の遺産づくり−22世紀への贈り物」をテーマとする『にいがた「緑」の百年物語−木を植える県民運動』に取り組むことを決意し、ここにこの運動への参加を県民のみなさんに呼びかけるものです。緑の物語を語らいながら、緑とともに生きる新しい価値観を新潟から世界に広げていきましょう。

平成10年10月8日
にいがた「緑」の百年物語−木を植える県民運動−
呼掛け人会 代表 伊藤 文吉
  世話人 赤井 昭
新井 満
小林 正吾
高澤 大介
西澤 輝泰

第一章 運動のはじまり へ戻る